わたし達sbccについて

『誰もがもっとITやウェブを扱える社会の環境づくりを身近な人達から』

このテーマで、わたし達が取り組んでいるのは、事業活動をされている方やこれから事業活動をされる方がもっとITやウェブを活用して、得たい結果を得ていただくためのお手伝いです。
 
具体的な取り組みを幾つかご紹介すると、
 

  • 結婚相談所の会員向けの映像コンテンツの企画と制作サポート
  • 学校の同窓会運営のための映像とウェブコンテンツの企画制作サポート
  • 不動産会社の社内IT環境の整備・保守とウェブを活用した集客サポート
  • 英語の専門家の方の映像コンテンツの制作とオンライン学習プログラムの企画制作
  • コミュニケーションコーチのオンライン学習プログラムの企画制作

などがあります。

これらの活動のひとつひとつは、

  • 結婚相談所に登録されている方の幸せな結婚への道しるべ
  • 卒業生同士や卒業生と学校とのつながり
  • お部屋を貸したい人と借りたい人のベストマッチング
  • 言葉の壁を気にしない海外旅行や留学、仕事
  • 良好な仕事、恋愛、友人など人間関係の構築

といった、それぞれ多種多様な目的ですが、共通しているのが目的達成の手段のひとつにITやウェブを活用している点です。
これらの取り組みはクライアントが居て、そのサポートを行っているものもあれば、sbccが独自で取り組んでいるものもあります。
こういった様々な取り組みに対して、ウェブ活用の側面からのサポートや映像コンテンツの制作などを行っているのがわたし達sbccです。
 
sbccについて
 

bubble_chartstory

 
それは、2009年のこと。
 
イラストレーターを目指す無職の女性、デザイナーを目指すフリーターの女性、そして独立に失敗した直後のわたし川村の三人が集まり、

その時のわたし達に出来ることで社会に役立つこと

は何かを考えてその時、身につけていたスキルで取り組めると考えた企業のウェブサイト制作の代行業を始めたのです。

ウェブサイト制作の代行業を始めるにあたり、その時のわたし達がテーマに掲げたのは、“価値ある商品・サービスを必要としている人へ届けるお手伝い”といった、企業のウェブサイトをつくる制作者のチームとしてのわたし達にはピッタリのテーマでした。
 
そうやって始めたウェブサイト制作業でしたが、当時はウェブサイト制作業を営む同業者が乱立していた時代で、どんなに頑張って営業しても、無名で実績も無いわたし達を相手にしてくれるところなど無く、苦戦を強いられることになります。
企業の公式サイト例
 
半年近く取り組んだウェブサイト制作業で収益が上がらないことに不安と焦りが大きくなっても、それでも、出会った相手の記憶に少しでも残るようにと、こだわって制作した名刺を使って営業活動に取組んでいました。
 
その名刺はイラストレーターを目指す女性と、その友人達で同じくイラストレーターとして活動することを夢見ている女性たちが、名刺の持ち主を表す印象的なイラストを描いて、デザイナーを目指すフリーターの女性が最終的に仕上げた独創的な名刺で、わたしはそんな名刺を持って当時取り組んでいた、NPO法人でのボランティア活動を通じて様々なイベントに足を運び名刺交換をさせてもらっていました。
 
参加したイベントでお会いした相手にわたしが名刺を手渡すと4人に1人くらいの方からは、
 

「素敵な名刺ですね!」

 
とお声がけいただき、続けて、
 

「どこで作られたのですか?」

 
と聞かれるようになりました。
 
“自分達の制作チームでつくっているんです!”と答えると、
 
「良かったらわたしも作って欲しいです!」と言っていただけることも少なくなく、そんなやり取りからいつの間にか出会った相手の名刺の制作に取り組むようになります。
 
『名刺の制作』、結果的にはこれがチームsbccで最初に取り組んだ事業活動になりました。
そしてこの名刺制作がキッカケになり、わたし達は本来やろうとしていたウェブサイト業に取り組めるようになるのです、それはどういうことかと言うと…

check_box_outline_blanksbccの自分ブランド名刺

 
結果的に現在まで延べ2,865人の名刺をつくることになるこの名刺は最初、想像もしていなかった展開をみせることになります。
 

自分ブランド名刺

自分ブランド名刺

わたし達が制作した名刺は、『自分ブランド名刺』という名称で東京を中心に北海道から福岡まで広がっていきました。

一人一人に直接、対面や電話を通じてのヒヤリングをしながら制作を進めていくという、オーダーメイド方式の制作だったために効率は悪く、どんなに頑張っても一ヶ月間に制作出来る人数は限られていましたが、それでも、楽しみに待ってくれているクライアントが居ると思うことで、わたし達は情熱的に名刺制作に取り組んでいきます。

制作を担当しているのが、イラストレーターを目指している未熟な制作者だったとしても、彼女たちが情熱的に全身全霊をかけた一枚は適当に作られたその辺りの名刺とは全く違った輝きを放っていました。
 

人はなにかに没頭ぼっとうすると、見える世界が違ってくることがあって、そんな時、これまで気が付かなかったことに気付かされることがあります。例えば、その時わたし達が気づいたことのひとつに、

“自己満足じゃない相手のために制作するという意義”

というのがあります。

わたしを含めて一緒に制作に取り組んでいた人たちのほとんどが、自身の自己満足のために制作に取り組んでいました。
それが、この『自分ブランド名刺』の制作に取り組むことで相手のために制作をするという意義に気づき、自身の世界の解像度が上がる瞬間は、いまも身体の中に感覚として残っています。

自身がつくりたいものをただ自己満足のために制作していた時期は、自らの作品の仕上がりの良し悪しが分からずに技術が伸びずに苦しんでいました。
 
それが、自分ブランド名刺の制作に携わり相手に視点を合わせて制作した作品は、時に厳しいフィードバックを受け取ることもあったけど、それは新鮮な感覚で、一人で制作していた時には決して気づけなかった様々な盲点に気づかせてもらったのです。
 
もちろん、厳しいフィードバックに辛い気分になったこともありますが、そこを乗り越えたことで自らのからを破るいい機会になったものです。
 
名刺の制作者もウェブサイトデザイナーも音楽家も映像作家も、何かを作り出す“クリエーター”の多くは、最初は自己満足で制作に取り組んでいて、そこに対象となる相手が現れて様々なフィードバックを投げかけてくれる機会に恵まれることがあります。
 
それは、時に辛辣しんらつな言葉だったりしますが、そういった言葉を真摯しんしに受け止められるかどうかで器の大きさが決まり、受け取ったことを自らのかてにしていけるかどうかで人間の成長って決まると思います。
 
とにかく、そんな想いで制作を続けたsbccの自分ブランド名刺を使ってくださっている方々が、名刺交換をした相手もまた同じように自分ブランド名刺にかれる人が少なくなく、人から人へと口コミが広がり制作依頼が増えていったのです。
 
こんな風に言うと、“そうか…すごい名刺なんだね…”と思われるかも知れませんが、あれほど口コミが広がったのは単にイラストが良かったとかデザインが優れていたとか、コンセプトが良かったとかそういった理由ではないと思うのです。
 
なんの実績も持たない、未熟な制作者だった素人同然のわたし達がつくった作品でしたので、中には酷い仕上がりのモノもありましたから。
 
では、何故?あれほど広まっていったのか?

そこには大きな理由があります。それは…

自分ブランド名刺

自分ブランド名刺

当時のわたし達は、この自分ブランド名刺の制作というサービスの価値がわからず、価格設定など何も考えずに取り組んでいたのです。何故なら、もともとサイト制作をメインの事業に考えていたため、名刺制作は多くの場合は無料、あるいは印刷料金のみで制作を請け負っていました。つまり、

“自分ブランド名刺の制作はビジネスとしては全く機能していない活動だった”

のです。

この“ほぼ無料”というのが、自分ブランド名刺の制作依頼数がどんどん増え続けた理由だと思っています。
 
考えてみてください…
 
誰でも、無料やわずかな印刷料金のみで自分自身のために制作者が心を込めて名刺をつくってくれるとなると、“とりあえず頼んでみるか…”となるものでしょう。
 
わたし達は自分たちが作り出したそんな状況で、自分ブランド名刺の制作案件数が増え続けて忙しくはなるけど、制作すればするほど赤字を抱えて生活がどんどん苦しくなっていくといった悪循環におちいっていたのです。
 
ですが、そんな状況だったある日、予想していなかった事態が起こることになります…
 

check_box_outline_blank自分ブランド名刺からウェブサイト制作の依頼につながる

 
約1,000人ほどの自分ブランド名刺の制作を終えたあたりからお金にならないとわかって、一緒に制作に取り組んでいた制作者の多くが制作の現場から離脱していきます。
わたしはそんな彼女達を引き止めることも出来ず、ただ呆然と見送るしかありませんでした。
何故なら、わたし自身も疲れ果てていて、

“お金にならないけど、面白い…でも、お金が無くなるから続けられない…”

そんなモヤモヤした気持ちをずっと引きずっていたのです。

 
しかし、そんなわたし達の都合などお構いなく制作依頼は次から次に入ってきます。そして、受けた以上の期待に答えようとする・・・そんな悪循環に言葉にならない苦痛を感じ続けていました。
 
いま振り返ると、当時のわたしを始め、誰もビジネスというものを理解していなかったのです。
 
ただ、あの時は、身につけていた技術と溢れる情熱だけで、社会の役に立つことに取り組もうと…いや、それはもはや建前になっていて、本当は自分自身の能力を証明したかっただけなのかも知れません。
 
しかし、そんな日々が一転する出来事が起きます。
キッカケは自分ブランド名刺をお使いになっているクライアントからの何気ないひと言でした。

「名刺にサイトのURLを載せたいんだけど、ウェブサイトつくってくれる人、知りませんか?」

そんな問いかけにわたしは即座に、

「よろしければ、わたくしがつくります。」

そう答えていました。
わたし達のウェブサイト制作業にわずかに光が差した瞬間でした。
 
そう考えると…
 
ウェブサイトを制作しているところ

もともとウェブサイト制作業を軌道に載せるために、出会った相手に顔と名前を覚えてもらうために、制作していたインパクトの強い名刺に注目が集まり、いつの間にかその名刺制作業がメインになって、そこにウェブサイト制作業がつながっていったという、この巡り合わせ。
 
物事って何がどういうタイミングで好転していくのかは本当にわからないものです。つまり、ボランティアで名刺制作をしていたことが実は未来へつながる道筋だったということです。
 
全ての行動には何か意味が生じるものなんだ…ということを全身で実感した瞬間でした。
 
この一件が引き金になり、これまで名刺の制作を担当させていただいた方々へも個別に連絡して、ウェブサイトの新規制作やリニューアルをお勧めしたところ、複数の方々からサイト制作のご依頼をいただいたのです。

“これで、ウェブサイト制作業も盛り上がるぞ!”

しかし、そう思ったのもつかの間、そんな興奮もすぐに冷めてしまうことになります。それは…
 

check_box_outline_blankウェブサイト制作業では先が見えない

“事業活動をするのであればホームページを持っているのは当たり前”

そんな風潮が世の中をおおい、事業活動にはホームページ、つまりウェブサイトを開設することが当たり前になっていて、そんな需要に対して供給する側のサイト制作業者も乱立して、このマーケットは激戦区になっているという現実を知ります。
 
激戦区のマーケットに起こり得る現象は、価格は安く、品質は高く、納期は短く、そして客の要望には何でも応える…そんな価格競争と無理難題がまかり通る混沌とした市場になっていたのです。
 
当時のウェブサイト制作の市場価格を調べて、提供できる技術、価値を考えて適切だと思う価格設定を行い、わたし達はサービスを提供していったのですが、クライアントの理想とするウェブサイトがつくれないといったジレンマに陥ります。
 
これは、ずっと後になって本当の意味を理解出来たことですがウェブサイトをつくるには、次の3つの段階を踏むことになります。

  1. ウェブサイトの基本となるコンテンツを企画する
  2. 文章や画像やイラストや映像などを使って実際にコンテンツをつくる
  3. つくったコンテンツを元にレイアウトを整えSEO対策を施し、サイト上で公開する

ということです。

いま、思えば当たり前のことなのですが、当時のわたしは3番目の“つくったコンテンツをレイアウトを整えてサイト上で表現する”、つまり、クライアントに用意してもらった文章と画像、それにフリー素材を使った画像を追加してHTML(エイチティーエムエル)とCSS(スタイルシート)というウェブサイトを形成する言語を使ってウェブサイトとして整えるという技術的な側面しか見えていませんでした。

html
 
でも、クライアントが理想とするウェブサイトをつくるためには、それだけでは全然だめだったのです。

最初の基本となるコンテンツを企画する段階が最も重要で、次いで画像やイラスト、動画などを使ってコンテンツをつくって最後に、つくったコンテンツをレイアウトを整えSEO対策を施してサイト上で公開するといった、手順をちゃんと踏んだ上で、そこからサイト運営を継続していくことが求められていたのです。
 
つまり、基本となるコンテンツの企画も立てずに、そのコンテンツをつくることも考えずに、適当な素材を寄せ集めてウェブサイトをつくっても、クライアントが望むようなウェブサイトが出来るはずがないのです。
 
少し考えるとわかることですが、クライアントはウェブサイト用のコンテンツを時間的にあるいは技術的に自ら企画や制作が出来ないから、わたし達に依頼していただいているのに、そんな大切なことを当時は全く理解していませんでした。

“ウェブサイトをつくるということは、中身であるコンテンツをつくるということ”

なのに、そんな当たり前のことに意識が向いていませんでした。

結果、当時制作したサイトのほとんどが既にあるクライアントの会社情報などを並べただけの会社情報のデジタル版になっていました。
 
当然、クライアントは首をかしげる結果になりサイト制作業は行き詰まってしまいます。

“デザインの基本スキルは身につけていたし、HTMLやCSS,PHPといったウェブサイト制作に必須なスキルも持っている、だから綺麗でカッコいいウェブサイトをつくりたかった”

あの頃はそんな想いでいました。しかし、そういった想いはクライアントの意向を無視していた独りよがりな想いでした。
 
そのため、サイト制作業は完全に先が見えない状態におちいってしまい、わたし達の間には亀裂きれつが生じ、そのことが原因で別々の道を歩き出すことになります。
 

check_box_outline_blank事業者として生き残っていく為に選んだ道

“意識を内側に向けるか、それとも外側に向けるか?”

年齢も育ってきた環境も持っている才能も違う人間同士が特定の目的に向かって進む過程で、それぞれの意見がぶつかり合うことはよくあることです。そんな時こそ全員を取りまとめるリーダー格の人間が居て、そのリーダーが進むべき方向をしっかり見据えて先頭に立って進んでいく…
 
わたし達がそんな理想的なチームだったら、もっと違った結果になっていたのかもしれません。
リーダーシップ
 
あの頃は、ただ“イラストを描きたい”、“デザインがしたい”、“とにかく自分の腕で食っていきたい”といったそれぞれ“やりたいこと”がある人間同士がたまたま同じ場所に集まって『自らが持っている技術を使って社会の役に立つことをやる』といった目的を掲げて進み始めてみたら、たまたま上手くいっただけだったのです。
 
物事が上手く進んでいた時には見えないものですが、目の前の大きな壁が現れて、その壁を超えないと次のステージに進めないという状況になった時にそれぞれの本音や弱さが浮き彫りになることがあります。
 
あの時のわたし達は、“チームとして成長しないと先には進めない”ことは誰の目にも明らかでした。

“どうすれば?チームとして成長することが出来て、目の前の壁を超えられるか?”

このことを考えた時、ひとつ重大なことに気が付きました。それは、意識を内側に向けているか、それとも外側に向けているか?ということです。
 
どういうことかというと自分自身がやりたいことだけに意識を向け続ける、つまり内側にだけ意識を向け続けることで自分だけは、ある意味では幸せを感じることが出来るかもしれません。

ですが、それは他者からしてみると独りよがりの自己満足な到達点に辿り着いているようにも見えます。
損益を考えなくてもいいような芸術家であれば、それも独りぼっちで取り組んでいるのであれば、それで良いのかも知れません。
 
イラストレーターやデザイナーの中には、そういった芸術家志向の方も少なくなく、“自分自身がつくりたいものだけをつくる”という思想で創作活動をしている人も少なくありません。言わば、芸術家志向の方です。もちろん、そうやって制作した作品が世の中に認められて売れるようになって、それが収入につながればそれは素晴らしいことだと思います。
 
歴史に残っていくものって、そうやって生みだされたものが数多くあることでしょう。
 
つまり、“自分自身の才能を信じて取り組み続ける…”実に甘美な響きに聴こえます。
 
 
ですが、この時点でのわたし達は芸術家ではなく、クライアントの為に名刺やサイトをつくる制作者であり、同時に事業家でもありました。
 
事業家は損益を考えずに、相手であるクライアントのことを考えずに、ただ意識を内側に向けた状態でつくりたいものをつくっていくことなど出来るはずがありません。しかしその反面、損益だけを考えて、クライアントが望むものだけをつくることも自我を持った制作者にはまた、難しいことなんです。
 
実は、自分ブランド名刺の制作をしていた頃からこの課題を考え続けていて同時に理想的な解決策も見えてはいたのです。それは、

“自身がつくりたい作品とクライアントが望む作品が同じになればいい”

ということです。

例えば、iPhoneはスティーブ・ジョブズがつくりたかった魔法のアイテムで、それは世界中の人々から望まれるアイテムになったという具合に。
 
でも、スティーブ・ジョブズがiPhoneをつくっている真っ最中はそんな結果、つまり世界中の人々から望まれるアイテムになるという結果なんて誰にも、スティーブ・ジョブズ本人にも本当の意味ではわからなかったはずです。
 
ただ、そうなると信じて取り組んでいたことだと思います。
 
だから、つくりたいものをつくればいいという考え、でもクライアントがそれにNoを突きつけてくれば、それはお金にならない、そうなると明日食べる米を買うお金や住んでいる家の家賃が支払えない…そうなると制作の仕事は続けていけない…
 
誰もが抱えていたそんな葛藤かっとうがウェブサイト制作業で、クライアントが望むものがつくれないといった壁にぶち当たった時に、一気に表面化したのです。自分ブランド名刺とウェブサイトの制作で一定のクライアントを抱え、新たな案件も入りだした矢先のことでした。
 
そこから、わたし達は何度も話し合いを重ねて出した結論はそれぞれが別々の道でそれぞれの思う活動に取り組むことだったのです。
何度も話し合いを重ね
 
“自分ブランド名刺の制作”を引き継ぐメンバー、“ウェブサイトの制作”を引き継ぐメンバー、それぞれがクライアントには極力、迷惑をかけないように最大限の配慮をしながら進めていきました。
 
東京の池袋のワンルームマンションを拠点に活動をしていたわたし達の長かった旅はここで終わりを告げました。
 
時は2012年の12月の暮れのことでした。
 

check_box_outline_blank世の中は映像を使うことで盛り上がっていた

 
YouTubeが世の中に広がり始めた2013年の初めに新しいメンバーを迎えて、改めてsbccとして事業活動に取り組むことになります。
 
といっても、名刺制作でもサイト制作でもなくメインに選んだのは“映像制作”でした。
 
実は2009年の初めから、いつかはちゃんと事業にしたいと思いつつ趣味で映像の撮影と編集をしてきていたので、この機会にと思い切って事業として取組んでみたのです。

そこで奇跡的なことが起きました。

“映像制作始めたんです!と公言しただけで、多数の案件をいただくことに”

これは、ネットのインフラが整い市場が映像を活用することを求め始めた時期に重なっただけでしたが、わたし達にとっては幸運でした。
 
そんな機会を逃さずに、新しい映像制作の技術を身につけて様々な制作案件にチャレンジしていきました。
映像の編集中

いままでは、主にボランティア活動をしていたNPO法人で無償で撮影をさせていただき編集をして納品していたので、自分自身がつくりあげる映像コンテンツの品質はあまり気にはしなかったのですが、ちゃんと対価をいただいての制作になると話が違ってきます。
 
クライアントに満足していただけるような映像コンテンツをつくるために、Amazonで映像編集の書籍から撮影の方法などが記された書籍を片っ端に購入して読み漁っていきます。
 
編集ソフトも安価なものから、一流のプロが使うソフトを購入して、使い方をマスターしていきます。この時期は意識を外側だけではなく内側にも向けて、クライアントが満足していただけるもので、自らがつくりたいものが重なるように少しずつ調整していきました。

その事が幸いしたのか、駆け出しの映像作家にはありえないような様々な種類の映像制作の案件をいただける機会に恵まれます。

「これから映像制作の仕事をもっともっと受けるぞ!」

そんな希望に満ちた時期に、一番見たくない現実を見せつけられることになります。
 

check_box_outline_blank学校の卒業記念のDVD制作や事業家のセミナー映像制作を手掛けるも…

 
東京都立川市にある高等学校が少子化の影響で廃校することになり、学校の思い出がつまった記念のDVD制作が新しい制作チームで取り組んだ最初の案件になりました。
 
結果は、多くの時間とエネルギーを使って、当時のわたし達が持てる技術と労力を最大限使い、クオリティの高い成果物を仕上げることが出来て、クライアントから高い評価をいただけました。
東京都立北多摩高等学校同窓会メモリアルDVD
 
そこから、ひとつひとつの案件に手を抜くことなく真摯に取り組んでいった結果、そのご褒美として更に多くの案件をいただけるようになり、映像制作業は軌道に乗ることになります。
 
それでも、大きな不安がありました。
 
それは、わたしのような映像の学校に通ったことが無く、映像制作会社に勤めていた経験が無い者にも高性能なパソコンとソフトウェアがあり、独学で勉強すれば映像制作を仕事に出来るということは、それはつまり、努力すれば誰でも出来てしまうということです。
 
そんな不安を裏付けるかのように世の中のスマートフォンの機能はどんどん進化していて、綺麗な映像を撮影することが出来て、簡単な映像制作が手軽に出来てしまえるようになっていました。
 
これがわたし自身が最も見たくない現実でした。
 
それでも、映像制作の仕事をしている以上は目を背け続けることは出来ないので、

“いまが映像制作を仕事として取り組める最後の時期だから次の一手を考えておこう!”

そう思えるようになっていたのです。

名刺制作からウェブサイト制作、そして映像制作へと事業活動を進化・発展させていく過程で事業家として少しは成長出来ていたのかも知れません。
 
悲観的に考えることなく次を見る次を考えるということで、いまこの瞬間を生きることに意識が向けられるようになっていました。

それでも、衝撃的なシーンを目の当たりにすると動揺どうようを隠せない自分がいたのです。
 

check_box_outline_blankどれだけスキルを磨いてもテクノロジーの進化の前にはひれ伏すしかない

“この世界では、どれだけ映像制作の技術を磨いても意味がないのか・・・”

ある日、客先に出向くために地下鉄で電車を待っている時に駅のホームで、高校生がスマートフォンのアプリを使って映像編集をしているところを目の前で見てしまったのです。
地下鉄を待っているホームで
 
他の人に取っては、高校生がスマートフォンをいじっている何気ない日常のシーンだったのかも知れませんが、あの日のわたしにとっては、情熱を傾けて取り組んでいることが高校生の手のひらで、それも電車を待っている間に行われている些細な仕草と同じだったということに気付かされた衝撃的な出来事だったのです。

そしてこの時、はっきりと“映像制作”の分野だけで進んでいくことを止める決心をしたのです。

 
そこからは、まだ残っている案件と継続している案件を細々とこなしつつ、意識は次の段階へ向かっていました。
 
当時は活動の80%の時間と労力を映像制作に充てていて、残りの20%の時間と労力を知り合いの会社のウェブサイトの更新やサーバーの管理、日常業務におけるITのサポートに使っていました。
 
そこで、80%の時間と労力を割いていた映像制作の仕事と20%の時間と労力を費やしていたITサポートの仕事を逆転させることに注力したのです。映像制作は大好きなことなので、完全に無くすことは出来ないので、比率を入れ替えることにしたわけです。
 
そしてあることに気づきます、それは…

『世の中の多くの事業者は近くでITやウェブの活用を手伝ってくれる人を求めている』

ということに。
 
これは、ある意味驚きでした。
いままでは、ずっとこんな風に思っていました。

「テクノロジーがこれだけ進化したから、わたし達もそれに合わせてテクノロジーを使えるようになっているはず…」

だと。
 
でも、これは大きな間違いでした。
 
テクノロジーが進化するように、わたし達人類が進化することなどあり得なかったのです。
 
言い換えれば、テクノロジーが進化すればするほどに、わたし達人類の多くはテクノロジーの進化について行けずに取り残されていくことになっているということです。ここに大きな課題があることに気づき、これからはこの課題の解決に時間と労力を割いていくことに決めて取り組み始めたのです。
 
その課題というのは…
 

check_box_outline_blankテクノロジーの恩恵を受けている人と受けられていない人

 
1997年にアメリカで暮らしていた時に初めてインターネットと出会い、日本に帰国した後にプログラマー、企業のテクニカルサポートの人材育成・派遣、ウェブコンテンツの企画・制作に携わり、その後に独立するという道を歩みます。
IT系の仕事を会社でしている

そういった経緯からわたし自身はIT系の仕事をずっと続けてきたため、存分にテクノロジーの恩恵を授かることが出来ていたと感じていたので、世の中でテクノロジーの恩恵をほとんど受けられていない人達のことが見えなくなっていました。

ウェブサイト制作業をしていた時も、映像制作業をしていた時も、取引をしていたクライアントに対して相手は一定レベルのITリテラシー(情報通信技術を扱える能力のこと)が備わっている前提でやり取りをしていました。

ですが、いま思えば随分と相手を混乱させてしまっていたみたいです。

少し考えてみるとそれは、当たり前のことですが、相手はウェブサイトをつくれないから、映像をつくれないから、わたし達に依頼をしてきているわけです。
そんな相手に対して、わたしは心のどこかでこんな風に考えていたのかも知れません。

“そんなことも出来ないの?”

これが大きな間違いでした。

わたし自身は持っている技術を過信して、それだけで相手の課題を解決しようとしていたのです。
ウェブサイト制作業をしていた時は特にこの持っている技術だけで相手の課題を解決しようとする愚行を犯していました。

ウェブサイトをつくるためのHTMLやCSSといった言語をどれだけ駆使しても、最新のサイト構築プログラムを取り入れてもクライアントの課題が解決することなど無いということに意識が届いていなかったのです。

では、クライアントが本当に困っている課題は何か?そしてそれはどうやって解決していけるのか?

check_box_outline_blank技術だけでは解決しない事業者が本当に困っていること

“課題は、クライアント一人一人によって様々、だから寄り添って解決策を考えていくことが大切”

これが答えです。

つまり、課題はクライアント一人一人によって実に様々で、それは集客の問題だったり、独自のサービスをつくることだったり、既存顧客のフォローだったり、人材の育成だったり、人材の定着だったり、人材の新規採用だったり、課題はクライアントの業種業態によって実に様々であるということです。

そういったそれぞれの課題は決して、特定のIT技術があれば解決するものではありません。

“事業活動とは、相手の課題を解決すること”

この大前提に立ち返った時、たしかにクライアントの課題解決にIT技術は役に立つ面もあるかもしれない、だけど、それがすべてじゃないということです。

単なるウェブサイト制作業や映像制作業から少し距離を置いたからこそ、このことに気づくことが出来たのです。

そこからはこれまで取り組んできた独自の名刺制作、ウェブサイト制作、映像制作から得たスキルや知識を整理しながら、これからsbccとして取り組む新しいサービスをつくり、マーケティング活動に取り組んでいったのです。
商品開発とマーケティング
 
具体的には、これまでウェブサイト制作や映像制作の時にクライアントに対して行ってきた、ウェブや映像を活用して集客する手法や既存顧客のフォロー、新サービスを生み出す方法など、ひとつずつ掘り下げ、内容を濃くしてノウハウとしてまとめていきました。
 
クライアントの課題は様々ですが、ウェブや映像を活用した課題の解決策には共通点があり、それらをクライアントがわかるように伝えること、そして実際にクライアント自身が実践出来るようにしていくことがこの新しいサービスの基礎になりました。
 

これは、sbccの活動を始めた頃に描いた

“価値ある商品・サービスを必要としている人へ届けるお手伝い”

をまさに具現化出来ることであり、これまでの紆余曲折うよきょくせつを経てようやく形が見え始めたのです。

再スタートのための新しいサービスのリリースの準備がようやく整った、2020年春…

世界を大混乱させたあの事件が起きます。

check_box_outline_blankコロナ・ショックで原点回帰

“多種多様なクライアントの課題をウェブや映像を活用して解決するにはマンツーマンのサービスが欠かせない”

これまでの経験を活かして、新たに取り組みを始めたのが、ウェブや映像の活用方法を個々のクライアントの状況に合わせてマンツーマンでの提供が出来る環境を提供していくことです。
マンツーマンでのサービス

ウェブや映像の活用方法は多くの様々な書籍が出版されている上、ネット上にも無数の情報が存在しています。
 
ですから、情報は無限と言えるほどに得られますが、これこそが問題で、情報が溢れすぎているためにどの手法が自分自身にとって有効で価値があり、そしてスキル面で実践出来るのか?を多くの人は見極めることが出来ていません。
 
もちろん、得られる情報を片っ端から試していき、その中から自分自身が楽に取り組めるようなものだけを残すといったやり方もあるとは思いますが、“自分自身が楽に出来るやり方=望む効果が得られるやり方とは限らない”のです。
 
そのため、多くの特に事業者はウェブや映像を十分に活用出来ないままでいます。
 
そんな事業者の手助けをするというのが、sbccが新たに取り組み始めた事業ですが、2020年春から始まった新型コロナウイルス感染症が世界を騒がせ、わたし達はまた立ち止まることになります。
 
ですが、今回のこの新型コロナウイルス感染症による世界の変革は、わたし達がこれまで立ち止まってきたどんな出来事とも状況が違っていて、まったく先行きが見えない状況下に放り込まれた感じがあります。でも、あまり悲観的には考えていません、何故ならこれまで何度も壁にぶち当たってきてその都度、何とか乗り越えて来たという自信があったからです。
 
なので、思いがけず生まれた時間を使って、これからの世界が求めていることをじっくり見極めていきます。
 
一人一人とやり取りをしてじっくりクライアントの課題を解決しようとすると必然的に提供価格が高くなってしまう…
提供価格が高くなると、サービスを購入できるクライアントは限定されてしまう・・・
独立起業する人が増えている中で安価でマンツーマンでの対応が出来る方法はないだろうか…
コロナ・ショックでこの世界のことわりが大きく変わる・・・
これまでの延長線上で考えるな、未来から現在を見て考えろ・・・
 
そして、出した結論は…

check_box_outline_blankいま、真に求められていること

“最高でなくていい、最適なサービスを提供すること”

これは昔、在籍していたウェブコンテンツの企画会社の社長が言っていた言葉です。

その会社はインターネット黎明期に先駆けてプロバイダー事業をマンションの一室の押入れにサーバーを置いたところから始めたらしく、サービスを継続的に提供するために様々な手を尽くした挙げ句、NTTやソニーといった大手がプロバイダー事業に乗り出し資本力で到底太刀打ち出来ない状態になったそうです。
 
そんな時、ユーザーに対して最高のサービスは提供出来ないけど、いまユーザーが何を求めているかをいち早く察知して最適なサービスを提供することを理念に掲げて、他の会社がどんどん潰れて消えていっている中、いまも生き残ってサービスを提供し続けています。
 
確かに、わたし達が求めているのはいつもいつも最高のサービスではないはず・・・
 
例えば、旅行に出かけて、その土地の一番高くて最高のサービスを提供してくれるホテルに泊まることは人生で数回はあってもいいかも知れないけど、大半の人達はいつもいつもそんなホテルに泊まるわけにはいかないでしょう。

仕事の出張で行った先で、遅い時間にチェックインして早い時間にチェックアウトする状況の寝るだけのためにそんな最高レベルのホテルは無意味です。

コンパクトにシンプルにシャワーを浴びることが出来て眠れるベットがあればそれで十分だと思います。
ビジネスホテルの一室

この、“最高でなくていい、最適なサービス”というコンセプトは他のサービスにも当てはまります。
 
このフレーズを思い出した時に出した結論が、

“クライアントのウェブの活用を最適な形で手助けするためのサービス”

言葉にすると、簡単ですが実際にウェブの活用をサポートするための最適なサービスというのはかなり難しい…
 
何故なら、多くの人は自らの事業活動にとってITやウェブの最適な活用方法が見えていない状態なのに、それを他人が手伝おうとするわけですから。
 
ですが、いま多くの事業者が求めているのはこういったカスタマイズ出来る最適なサービスだと思うのです。
 
だからこそ、わたし達sbccが多くの事業者が潜在的に求めている、このクライアントごとにカスタマイズされた最適なサービスを提供したいと思ったのです。そうすることで、クライアントの課題が解決してクライアントのその先にいるクライアントも一緒にハッピーになれると思うのです。
 
では、そんなサービスを本当に提供出来ることは可能なのか?というとになりますが…

check_box_outline_blankこの時代を共に生き抜く為にいま取り組んでおくこと

 
クライアントが抱える事業活動の多種多様な課題をITやウェブを活用することで解決するためには、

“まだ見えていないクライアントにとって最適なウェブ活用方法を提供してサポートしていくこと”

これに尽きます。

そして、事業者が自らの事業活動にとって最適なテクノロジーを選び扱えるようになることが、この先の時代を生き抜いていくひとつの指針になります。
 
そして、そのサポートを行う人にはウェブ活用法のスキルだけではなく、クライアントの事業活動についての深い理解が欠かせないでしょう。何度もコミュニケーションを交わし、相手の考えを理解出来た上で信頼を得て、ようやくウェブ活用サポートのスタート地点に立てるというものです。
 
もちろん、このステップを順に踏んでいくことが一番いいと思います。
5年、10年かけてクライアントを理解して信頼を得て、最適な課題解決策を一緒に考えて講じるというのは最高な取り引きでしょう。

だけど、いまこの瞬間も世界は変わり続けています。
世界は変わり続けている

クライアントもそんなに待ってはいられないでしょう。
明日の売上、利益を求めていかなくては生存出来ないといった更に厳しい世界になっていくことは間違いないからです。

そう考えた時に、

“既にクライアントと信頼関係がある人のサポートをする”

というアイデアが浮かびました。

つまり、わたし達sbccは、

“ウェブ活用サポートを行う方々のサポートをすることでより多くの事業者のお役に立てる”

ということです。
このスキームで動けばクライアントはもちろん、ウェブ活用サポートを行っている人にとっても課題の解決になる可能性は高いと思うのです。

これまでは、sbccがダイレクトにクライアントの課題解決に取り組んで来て、それはそれで上手くいっていました。
ですが、sbccが直接対応出来る範囲は限られています。
もちろん、sbccとして直接クライアントにウェブ活用のサポートを行うことも続けていきますが、それだけではなく、sbccのサポートの内容をもとにしてクライアントにサービスを提供出来る人達を育てることも、わたし達が取り組むことだと考えたわけです。
 
幸いなことに、コロナ・ショックが起きた後の世界は多くの人達が新しくスタートを切らざる得ない状況になっていて、それは裏を返せば新しい物事に取り組みやすい環境が整って来ているということです。
 
例えば、多くの人が雇用を失い、そんな中で自らの能力で自立していく道を選択する人も少なくありません。
 
そんな人達が、自らの価値を見出してその価値を商品化するためには、いまの時代はウェブや映像はとても役に立ちます。
 
すでに、これまでの事業活動で様々な方々の知識やノウハウをデジタル化、映像化してきたことをこれから自立していく人や事業活動に取り組んでいる人たちに向けて共有していく活動にも取り組み始めています。
 

『誰もがITやウェブを扱える社会の環境づくりを身近な人達から』

わたし達にはそんな世界が見えています。
sbccの事業活動の根底にあるもの


2021.3.20